【進路・就活】行きたい大学があるのに親に納得してもらえない人たちへ

2018年4月22日日曜日

雑記

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今年の始めに実家に帰省した際親戚一同集まる新年会があったのですが、
高校3年生の子を持つ叔母が、
うちの子が進路について何も考えていない」と言っていました。
(その子を前にして親戚にそんなこと喋るのもどうかと思いますが…)

図. 高校3年生の従兄弟のイメージ


聞くと、以下を危惧しているようでした。

① 東京は誘惑の街であり、一人暮らしというのが親として不安
②「東京に行きたい」とは言うものの、具体的に何がしたいのかわからず、
  ただ東京に対する憧れのみで言っているだけなのではないか。
③ それに向けて勉強をしていない

要は「東京に行ってほしくない」というのが親の真意であるように思いました。
特に①はそもそも田舎者の思い込みなので、東京行きを反対する理由にはならないと伝えました。
②、③については一方の意見だけ聞くのもフェアじゃないと思い、当の本人に話を聞いてみると、
「本社機能が集中し、経済首都である東京で、経営学または商学を学びたい」ということを、訥々と話してくれました。
論理に飛躍があったり、認識が実態とずれていたりと、ツッコミどころは色々ありながらも、
私の高3生時代より遥かに、それなりに考えて自身の進路を考えているようでした。

親と子でコミュニケーションが上手く取れておらず、このまま自己実現の芽が絶たれるのも勿体無いと思い、②③を乗り越える戦略について彼に説きました。

出資者(親)に緻密な論理でビジョンを示せ


これは②に対する戦略です。

②「東京に行きたい」とは言うものの、具体的に何がしたいのかわからず、
  ただ東京に対する憧れのみで言っているだけなのではないか。

例えば以下の事項について、自己分析と想定問答を考えるように言いました。

・なぜ東京(又は東京にあるその大学)でなければならないか?
・それは地方では実現不可能なのか?

こういうのは就活に通じる部分があります。
あらためて自分自身に問うことで、「本当にやりたいこと」を自分の中で整理できるものであり、
その結果もしかしたら「東京じゃなくてもいいのでは?」という結論に到るかもしれませんし、やはり「東京でなければだめだ!」となるかもしれません。
自己分析を経た後では説得力が格段に変わってきますし、
事前に問答を想定しておけば、いちゃもんに対しても上手く切り返すことができます。

彼には、それぞれ最低3つは想定問答を構築するよう伝えました。

また、副次的な効果として、
「ちゃんと将来について考えている」という安心材料を親に与えることができます。
「何も考えていない」と思われている点を払拭できます。

ただし、緻密な論理を構築しても人は動かない場合があります。

出資者(親)の情に訴えかけて出資させろ

これは③に対する戦術です。

③ それに向けて勉強をしていない

前項は戦略でしたが、本項はそれを実現するための戦術となります。

ビジョンはわかったが、身銭を切って投資するには、
「投資したい」と思わせなければなりません。

その判断材料としては、対象の信頼、実績、経験等であり、
投資に対してどれだけ回収が見込めるかという指標になります。

これを本件に適用するとどうなるか。
親から信頼を勝ち取るにはどうするか。

結論としては勉強するしかありません。

勉強をして成績を上げる
 だけではなく、
勉強している姿を見せる
 ことも重要と考えます。

思いの外成績が伸びず、第一志望に届かなかったとしても、
子供が目標に向けて努力している姿を見せつけられて、
それを無碍に反対するのは難しいです。
したがって、勉強している姿それ自体が説得材料になりえます。

論理だけではなく、このように感情に訴えることも説得には必要です。

具体的な条件を提示すべし

いよいよ説得です。

緻密なビジョンを示すことができました。
勉強をやるという意志も持っています。

しかし、実績が無い以上、それでも納得しない可能性があります。

その場合は条件を突きつけて、交渉をしましょう。

例えば以下のとおり。

・次回の模試で○○大学のB判定を取る。
・次回のテストで全教科80点以上を取る。
・毎日2時間勉強する。

等を達成する代わりに、希望の大学に行くことを許してもらう、というものです。

目標設定のコツは、時間判定値等期日とともに示すことです。

これを「うん」と言ってもらえるまで折衝することです。

結論

彼が経営や商学を学びたいと言うので、親を出資者に例えてプレゼンすることをベースに説きました。

・相手を説得する
・就活の面接対策をする

等、一般に通じる内容と思いましたので、自分の就職活動を思い出しながら整理してみました。


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